今回ご紹介するのは元・プロボディビルダーで、「ボディビルの歴史上、最も太い腕を持つ男」と呼ばれているリー・プリーストさんです。
20歳でプロとなり、25歳で初出場したアメリカ最高峰の大会と言われる「ミスター・オリンピア」で6位に入賞するなど輝かしい成績を残した彼が、現役時代にどのようなトレーニングや食事をしていたのかをプロフィールや経歴と共に見ていきましょう。
ちなみに、彼がミスター・オリンピアに出場してた頃はドリアン・イェーツさんや、ロニー・コールマンさんなど超人的な大きさの人達がたくさん出てたんだけど、その中で全く引けを取っていなかったからね。
おそらく、彼らも一目置いてたんじゃないかと思うよ。
リー・プリーストのプロフィール
Do like @PROLEEPRIEST and work out with some Rimfrost merch! Look at the peak!💪 #weightlifting #barbell #leepriest #bodybuilder #shirt #pro pic.twitter.com/IMOvTiSeyM
— RIMFROST (@RimfrostMetal) January 21, 2019
- 名前:リー・プリースト
- 本名:リー・プリースト
- 年齢:47歳
- 身長:162cm
- 体重:93kg(オンシーズン)107kg(オフシーズン)
- 出身:オーストラリア・ニューサウスウェールズ州・ニューカッスル
- 家族構成:両親・祖父
- チャンネル登録者数:40万1,200人
リー・プリーストの経歴
- トレーニング歴:35年
- 当時プロビルダーだった母親のトレーニングを見て影響を受け、12歳から筋トレを始める
- 1年後にシドニーで開催されたアマチュア大会で優勝
- 17歳の時「ミスター・オーストラリア」で初優勝を飾り、その年を含め3年連続で同大会を連覇
- 20歳の時にカナダで開催された大会で優勝したことから、プロカードを獲得
- その後、1997年・2000年・2002年と「ミスター・オリンピア」に出場し、いずれも6位に
- 2015年に起きた自動車事故で、首の神経を傷めたことがきっかけで、競技を引退
- 現在は、自身のブランドを立ち上げ、サプリメントやアパレルの販売をするかたわら、ボディビル雑誌のコラムニストとしても活躍している
お父さんなら判るけど、お母さんっていうのは珍しいよね。
確かに、日本じゃ女性のボディビルダーは珍しいけど、オーストラリアは日本とは比べものにならないぐらいにフィットネス産業が発展していて、ジムでガンガン筋トレして鍛えている人が多いから、特に珍しいことじゃないんだよ。
そのおかげで彼がボディビルの英才教育を受けたことは確かだね。
大会成績
- 1986:「school boys classic Sydney」優勝
- 1986:「school boys Newcastle Hunter Valley」優勝
- 1986:「school boys State Championships」優勝
- 1988:「NSW state」優勝
- 1989:「NSW state Titles」優勝
- 1989:「WPF Mr. Australia」優勝
- 1989:「NSW Hunter Valley Couples 」優勝
- 1989:「IFBB Australian Championships」優勝
- 1990:「IFBB Australian Championships」優勝
- 1995:「IFBB Ironman Pro Invitational」3位
- 1997:「IFBB Grand Prix Germany」3位
- 1997:「IFBB Grand Prix Hungary」3位
- 1997:「IFBB Grand Prix Spain」3位
- 1997:「IFBB Ironman Pro Invitational」2位
- 1997:「Mr.Olympia」6位
- 2000:「Mr.Olympia」6位
- 2002:「IFBB Ironman Pro Invitational」2位
- 2002:「IFBB San Francisco Pro Invitationa」 優勝
- 2002:「Mr.Olympia」6位
- 2004:「IFBB Ironman Pro」2位
- 2004:「IFBB San Francisco Pro Invitational」2位
- 2005:「IFBB Grand Prix Australia」優勝
- 2005:「IFBB Iron Man Pro Invitational」 2位
- 2006:「IFBB Ironman Pro」1位
- 2006:「IFBB Grand Prix Australia」2位
- 2006:「NOC New York」優勝
- 2006:「PDI Night of Champions」優勝
- 2013:「NABBA Mr. Universe」優勝
この戦績はもうミスター・オーストラリアじゃなくて、「ミスター・ボディビル」って言ってもおかしくないんじゃない?
ミスター・オリンピアでの成績は振るわなかったけど、他の大会では何回もトップに輝いてる訳だから、そのニックネームは全くオーバーじゃないと思うよ。
リー・プリーストの筋トレ方法
つづいてリー・プリーストさんの筋トレ方法について。実際にどのようなメニューの筋トレ方法を行っているのか見ていきましょう。
リー・プリーストさんを語る上で、絶対に欠かすことができない腕のトレーニングにおける特徴は・・・
- 高重量でとにかくセット数をこなす
- バーベルカールを必ず行う
- スーパーセット法を取り入れる(2つの種目を合わせて1セットとし、1分間のインターバルを取りながら、3~5セット行う方法)
- メニューを固定しない
というものがあります。
腕という部位に絶対の自信があるからこそ、このようなこだわりを持っているんでしょうね。
このことを踏まえて、彼のトレーニングメニューを部位別に見てみると・・・
腕トレメニュー
- バーベルカール(上腕二頭筋)
- ダンベルカール(上腕二頭筋・上腕筋・腕橈骨(わんとうこつ)筋)
- プリーチャーカール(上腕筋・腕橈骨(わんとうこつ)筋・上腕二頭筋)
- ケーブルカール(上腕二頭筋・上腕筋・僧帽筋)
- トライセプスプレスダウン(上腕三頭筋)
- スカルクラッシャー(上腕三頭筋)
- ディップス(上腕三頭筋・大胸筋・僧帽筋)
- フレンチプレス(上腕三頭筋)
バーベルやダンベルを使ったフリーウェイトとマシンの種目に分けてやることで、二頭筋と三頭筋にしっかり効かせてるってことが判るよ。
しかも、これをそれぞれ高重量かつハイボリューム(多いセット数)でやるんでしょ。
しかも、彼の場合は「最低でも20セット」らしいからね。多分、最後には腕の感覚が無くなるんじゃないかな(笑)。
肩トレメニュー
- マシンショルダープレス(三角筋全体)
- サイドレイズ(三角筋中部)
- フロントレイズ(三角筋前部)
- リアレイズ(三角筋後部)
- アップライトロウ(三角筋前部・中部)
- ショルダーシュラッグ(僧帽筋)
しかも、僧帽筋の種目もあるし。
僕ももう1回初心に戻って取り組んでみようかな。
胸トレメニュー
- ベンチプレス(大胸筋・三角筋前部・上腕三頭筋・前腕筋)
- インクラインダンベルベンチプレス(大胸筋上部・三角筋前部)
- ダンベルフライ(大胸筋・三角筋・上腕三頭筋)
- インクラインダンベルフライ(大胸筋上部)
- ディップス(上腕三頭筋・大胸筋・僧帽筋)
- チェストプレス(大胸筋中部・下部・上腕三頭筋・三角筋)
これだけの種目をそれぞれ限界までやるんだから、終わった後とかその最中のパンプアップ(ターゲットとなる部位に血液が流れ込み、パンパンに膨れ上がる現象)は凄いんだろうなあ。
ちなみに、彼はジムでトレーニングする時にクロス(十字架)のネックレスを付けてることが多いんだけど、胸の種目をやってる最中にもうすでにクロスの部分が大胸筋に挟まってチェーンが切れそうになってたからね!
そう考えたら彼のパンプアップは半端じゃないと思うよ。
背中トレメニュー
- 懸垂(広背筋・僧帽筋・大円筋・上腕二頭筋)
- ベントオーバーロウ(広背筋・僧帽筋)
- ワンハンドロウイング(広背筋・僧帽筋下部・僧帽筋中部・三角筋・菱形筋(肩甲骨の間にある筋肉)・大円筋(脇下にある筋肉))
- ケーブルロウイング(広背筋・僧帽筋・脊柱起立筋)
- ラットプルダウン(広背筋・僧帽筋・大円筋・上腕三頭筋)
- デッドリフト(広背筋・大腿四頭筋(太もも)・上腕二頭筋)
それぞれ背筋だけじゃなく他にも鍛えられる部位がいろいろとあるみたいだし。
「男は背中で語る」っていう言葉があるように、男らしい体つきを目指すなら、この部位のトレーニングは必須だよ!
脚トレメニュー
- レッグエクステンション(大腿四頭筋)
- スクワット(大腿四頭筋・大臀(だいでん)筋・ハムストリングス(太ももの裏側)・ひふく筋・ヒラメ筋(ふくらはぎ)・脊柱起立筋)
- ランジ(大臀筋・大腿四頭筋・ハムストリングス)
- レッグカール(ハムストリングス)
- スティッフレッグドデッドリフト(ハムストリングス・大臀筋・脊柱起立筋)
ちなみに、アメリカのプロビルダーの中には脚のトレーニングを敬遠する人が多いんだけど、彼はオーストラリア人っていうこともあるのか、このメニューを見て判るようにガンガンやってるよね。
そう考えたらよく目立つ上半身だけじゃなくてその上半身を支える下半身も「手抜き厳禁」だよ!
リー・プリーストの食事方法を紹介
ここではリー・プリーストさんの食事方法について見ていきましょう。
リー・プリーストさんの食事の特徴は、食品を下記のカテゴリーに分けています。
- タンパク源
- 糖質
- 果物
- 良質な脂質
- 野菜
上記の5つのカテゴリーに分け、そのカテゴリーの中からひとつずつ食品を選んで、1日6食食べていたということです。
つまり、1食につきたんぱく質のカテゴリーからはこれ、糖質からはこれというように、各カテゴリーからひとつずつチョイスするという訳ですね。
ちなみに、そのカテゴリーに入る食品を少しご紹介すると・・・
- タンパク源→ツナ・ステーキ・胸肉・プロテイン・卵
- 糖質→ライスケーキ・パスタ・オーツ・全粒粉パン・玄米
- 果物→オレンジ・バナナ・りんご
- 良質な脂質→アーモンド・チーズ・牛乳・亜麻仁油
- 野菜→サラダ・ブロッコリー・グリーンピース・アスパラ
となっています。
このことからリー・プリーストさんの1回の食事の一例としては・・・
ステーキ・パスタ・バナナ・アーモンド・サラダという具合になります。
やっぱりオン・オフ関係なく、普段からしっかりと管理してるのかな?
このことは彼のファンなら誰もが知ってることなんだけど、オフの時の彼の体つきは一見すると「ええ~っ!この人本当にボディビルダーなの!?何かの間違いでしょ!」って思わず叫んじゃうぐらいの肥満体なんだ。
でも、コンテストが近づいたら、またあのバキバキの身体に戻すんだから、彼は本当に「プロ中のプロ」だと思うよ。
まとめ
かつてプロビルダーだったお母さんの影響で12歳からトレーニングを始め、17~19歳にかけての「ミスター・オーストラリア」3連覇を皮切りに、ミスター・オリンピア以外の大会では次々に優勝をもぎ取るなど、まさに「天才」とも言える戦績を残したリー・プリーストさん。
そこまでの圧倒的な強さを誇る強靭な肉体(特に腕)を作るには、高重量・ハイボリュームで行うトレーニングと、1日6食かつ5つのカテゴリーに分けられしっかりとバランスが取れた食事が必要不可欠だったことが判りました。
また、競技を引退してから5年経った現在でも、仕事の合間を縫ってジムでしっかりとトレーニングをしていることから、当時とほとんど変わらない体型を維持しています。
リー・プリーストさんのトレーニングに対するストイックな姿勢や、そこから作られた常人離れした肉体に憧れを抱き、日々トレーニングに励んでいる人は言わずもがな世界中に大勢いらっしゃるので、これからもそういった人達の憧れかつ目標でいて下さいね!